ドイツのドッグフード事情~ドイツ産のドッグフードは本当に安心なの?~

ドイツといえばペット先進国のひとつでもあり、ペットに対する意識が非常に高いことで知られています。ペットを愛するドイツだから、ドイツ産のドッグフード安心できると結び付けてしまいがちですが、本当にそうなのでしょうか。

そこで今回はドイツ産のドッグフードについてまとめてみました。ドッグフード探しの参考にしてください。

ドイツのペット事情

ドイツは犬を飼育する歴史が古く、さまざまな犬種も品種改良されてきました。ドイツ原産の犬といえばミニチュア・シュナウザー、ダックスフンド、ポメラニアンなど、日本でも多く飼われている人気の犬種がたくさんいます。それもドイツが犬大国といわれる理由のひとつになっているのではないでしょうか。

ドイツをはじめ北ヨーロッパでは、電車に犬が乗り込んできたり飲食店でも犬と同伴している光景が当たり前だといいます。それにはみんなが行儀よくお利口にしていることが大前提にあります。それだけしつけも徹底して行われているのですね。

日本でもペットへの意識が高まりつつありますが、まだまだドイツには及びません。現在日本の民法では犬が「物」として扱われますが、ドイツは世界で初めて動物愛護法を取り入れた国で犬の権利が法律でしっかりと守られています。日本とは大きく違うところですが、日本もドイツに見習って徐々に変わっていくことを願います。

ドイツのドッグフード事情

ドイツはドッグフードの種類も豊富な国といわれています。アメリカで起きた「ペットフードメラミン混入事件」をきっかけに、人間が食べられる(ヒューマングレード)食材を使用することや、合成添加物を使用しない、遺伝子組み換えの食材の使用を認めないなどの厳しい基準が設けられました。

そういうことも背景にあって、ドイツ産のドッグフードは世界の国の人たちから人気を博しました。

ドイツ産ドッグフードの紹介&評判

ドイツ産に人気があるのは日本も例外ではありません。評判を見てみると「ドイツ産だから安心」「ペット先進国のドイツがつくったものだから間違いない」という口コミも少なくありません。しかし、「ドイツ産だから・・・」で片づけてよいのでしょうか。一部商品を紹介しながら見ていきましょう。

ドイツ産のドッグフードはウェットフードも数多く販売されていますが、今回はドライフードを取り上げて紹介します。

ボッシュ(プレミアム)
ドッグフードボッシュ
ボッシュは国際認証を受けた自社工場で生産されていて、ヒューマングレードの食材を使用し、合成添加物は使用されていません。ドイツ産の厳しい安全基準をクリアしているドッグフードにしては価格も手軽に購入できます。

ドイツ産と聞くと「安全」のイメージがありますが、穀物を多く使用していたりビートパルプというドッグフードには避けたい材料が使用されていたりします。価格も手頃なのはこのせいかなという思いは否定できません。

アニモンダ
ドッグフードアニモンダ
ドイツ最大のペットフード会社と誇るアニモンダのドライフードは、アレルギーケア、胃腸ケア、腎臓ケアなど5種類の療法食があります。ヒューマングレード、遺伝子操作をしていない材料、BSEの全頭検査、危険度の高い材料不使用などのドイツの安全基準を満たしています。

しかしドライフード全種類の主原料は、肉類であって欲しいところコーンやドライポテトなどの穀物になっています。穀物は消化が悪いうえに、コーンはアレルゲンになりやすい食材なのでドッグフードには避けたい食材です。穀物が気になる方は、穀物不使用のウェットフードをおすすめします。

テラプラ
ドッグフードテラプラ
テラプラは、ドイツが認定している世界で最も厳しいといわれる「Bioland」を取得している唯一のドッグフードです。テラプラの材料は100%オーガニックの食材だけでつくられていて、もちろん害のある添加物も不使用です。ビーフとチキンの2種類があり、使用される内臓部位も明記されており安心です。

安全安心は価格にも表れていて、ビーフ、チキンともに1kg当たり約3,400円(税別)です。チキンでこの価格は群を抜いて高額ですね。これだけ安全を証明されていれば仕方ないのかもしれません。

プレイアーデン
ドッグフードプレイアーデン
プレイアーデンのプレミアムドライフードはロイヤルバランス(チキン、魚介類)プレミアムケア(雄鹿肉)グルメ(ラム肉)プリンツ(チキン)の4種類があります。もちろん食材は全てオーガニック&ヒューマングレードです。

高品質だけあって、チキンやラム肉をベースにしたもので1kg入り2,592円(税込)、鹿肉をベースにしたものは大粒タイプで1kg入り4,320円(税込)とお値段も超高級です。しかし穀物が多く、トウモロコシやビート繊維など避けたい食材も含まれています。この価格でこの材料というのはとても残念です。

ドイツ産ドッグフードまとめ

「ドイツ産だからいいドッグフードとは限らない」というのが結論です。ヒューマングレードや無添加にこだわっているのはとても評価できることですが、穀物やビートパルプ(ビート繊維)など、犬によくない食材も入っているものもあることがわかりました。
ドッグフードはドイツ産にとらわれないように、原材料をよく見て選んでほしいと思います。