ドッグフード「ワイルドレシピ」の評価・評判口コミ!原材料を見て安心できるのか?

ドッグフードの原材料は、そのメーカーの開発コンセプトによって様々な配合がありますが、
「犬の祖先は肉食である」
この事実をベースに誕生したドッグフードが、「ワイルドレシピ」です。
人間と犬は、歴史的にも密接な関係を築いている間柄といっても過言ではありませんが、やはり「生物」としての違いは否めません。その違いをはっきりと商品開発に活かした、このドッグフードを取り上げてみましょう。

犬の体の特徴を知っておこう

まず、このドッグフードの考え方の元になっている、犬の体の特徴について見ていきましょう。

1.犬のアゴは「引き裂く」ことに適している
犬のアゴは、
・歯が鋭く尖っている
・アゴの筋肉が強い
こんな特徴を持っています。これは、肉を引き裂いて飲み込むことに適している形です。
臼歯も尖っていて、穀物をすりつぶす・肉を食べるのにも適した形です。

2.犬の消化器官は「肉の消化」に適している
次は、犬の消化器官の特徴を見てみましょう。

・消化管が短い
消化管の長さは、肉食動物は短く、草食動物は長いという特徴があります。
これは、肉の消化が植物より時間が短くて済むことから、消化管の長さに違いが出ているのです。

・盲腸が小さい
草食動物に比べ、肉食動物の盲腸は小さい傾向にあります。犬の盲腸は小さく、肉食動物の特徴を備えています。

・アミラーゼをほとんど含まない唾液
アミラーゼとは、でんぷん(糖質)を分解して糖にする酵素のことです。犬の唾液には、このアミラーゼがほとんど含まれておらず、これは肉食動物の特徴でもあります。

『肉』を全面に出したドッグフード「ワイルドレシピ」

ワイルドレシピのラインナップ
まずパッケージにある原材料表示の見方ですが、表記されている順番が、そのまま配合率の高い順です。よって先頭に書かれた原材料が、“一番多く配合されているもの”「第一主原料」ということになります。
ワイルドレシピのラインナップには「チキン」「サーモン」「ラム」「鹿肉」がありますが、どの商品も第一主原料は「肉」とし、30~32%以上の高タンパクを摂れるように配合されています。

犬は、体の約60%がタンパク質でできていて、人間以上にタンパク質を栄養として必要とする動物です。
(比較:人間の体はタンパク質が約20%。一番多いのは水分の約60~70%です)
前項のとおり、肉食動物としての体の構造を備えた犬には、それに見合った食事を……という考えのもとに、ワイルドレシピは生まれたわけです。

穀物フリーのドッグフード

犬の消化器官は、人間に比べて弱いという特徴があります。
そのためドッグフードは、消化での負担になる穀物の配分は少なめ、あるいは使っていないというものが多くあります。
ワイルドレシピの場合は、穀物を使わず、それに代わるものとして、ヒヨコマメやポテトといった消化しやすい食材を使っています。
これは同時に、穀物アレルギーを持つワンちゃんにもやさしい配合でもあります。

ワイルドレシピの原材料で気になる点

ワイルドレシピは、栄養価の点ではバランスが良く、原材料も厳選された自然素材を使用していて評価も高めのドッグフードなのは間違いないのですが、原材料表示を見ていると、幾つか気になるところも見られます。
その点についても、念のため触れておきましょう。

タンパク加水分解物
この成分は、加工食品に調味用として使われるものの、分類の上では食品添加物ではなく「食品」とされています。
加水分解とは、原料のタンパク質をアミノ酸に分解する製法の一つですが、一般的に塩酸を用いる方法がとられています。
何となく「塩酸」が危険なように思いますが、問題はそちらではなく、製造過程で「クロロプロパノール」という不純物が微量に生成されることがわかっている点です。
これについては、日本生協連がクリアすべき自主基準の量を設定しています。

ビートパルプ
ビートパルプは、犬には特に必要のない栄養素と言われています。そんなものが配合されているのは、ドッグフードの量の“かさ増し”として使われていることがあるからです。
このビートパルプで気になる点は、犬の便を固めてしまう性質があることです。
便の固さの確認は、犬の健康状態を見極める上でも重要な情報源ですし、便秘になってしまう可能性もあります。

ワイルドレシピには酸化防止剤も入っているけど大丈夫?

酸化防止剤」と聞くと、何か悪いものが入っているという印象を持つ人もいるかと思いますが、問題とされるのは、発がん性があると言われている「合成酸化防止剤」のほうです。
ワイルドレシピに使われている酸化防止剤の成分は、ミックストコフェロールとローズマリー抽出物の「天然型酸化防止剤」ですので、さほど問題はありません。

ただ、このミックストコフェロールとローズマリー抽出物も、ドッグフードに配合されている“栄養素の一つ”と考えたほうがよく、多用はよくないとされていますので、他社のドッグフードと組み合わせて与えるような場合など、過剰な摂取にならないように注意したほうがいいでしょう。

ワイルドレシピの与え方にひと工夫で、ダイエットフードに!

ワイルドレシピの商品には、ドライフードとウェットフードの2種類あります。
ウェットフードのほうは低カロリーながら、総合栄養食(犬や猫が必要とする栄養基準を満たしている)なので、ドライフードと混ぜて与えても栄養のかたよりが起きにくいという利点があります。
「ドライフード+ウェットフード」の“ワイルドレシピでひと工夫”は、摂取カロリーを抑えつつ、食事のボリュームアップが図れるので、ダイエットが必要なワンちゃんにはもってこいの組み合わせとなります。

犬の体に合わせた栄養バランス

以上、ワイルドレシピの特徴や原材料について取り上げてきました。
「犬の祖先は肉食である」という、商品名のとおりなかなかワイルドなイメージのあるドッグフードですが、実は犬の体の構造から考えられた、犬の体にやさしい配合のドッグフードであることがわかます。
成分の一部に若干の不安は残るものの、かたよりのない栄養バランスや、使用されている食材は文句のないドッグフードですので、検討している方はぜひ試してみてほしい商品です。