ドッグフードジプシー原因・対処法|うちの犬が食べてくれるフードはあるの?

ドッグフードジプシー

「うちの子が食べてくれるドッグフードが、なかなか定まらない」
「やっと食いつきが良いドッグフードが見つかったのに、また飽きちゃったらしい?」
買ってくるドッグフードと愛犬との相性がなかなか合わず、あちらの商品、こちらの商品と探し回る……。愛犬の健康にも関わることですから、気が気でないことでしょう。
この状態を「ドッグフードジプシー」と言いますが、いったいどうして、こうなってしまうのでしょうか?

そもそも「ジプシー」って何?

「ジプシー」とは、かつてのヨーロッパを中心に、定住する土地を持たなかった移動型民族のことを指します。一族の男性は鋳掛け、女性は占いなどで生計を立てていました。(現代においては定住する人が多くなりました)
このことから、転じて「流浪の民」「放浪者」のような意味合いで使われることがあります。

この「ジプシー」という言葉は、現在は「差別用語」「放送禁止用語」とされている一面があります。あまり軽い気持ちで、他人に向かっては使わないほうがいいようですね。

ドッグフードジプシーになってしまう原因は?

「ドッグフードジプシー」という言葉は、愛犬に与えるフードを諸事情からなかなか決められず、いろいろな商品を彷徨うように買い続ける様子から、前項のジプシーにちなんでそう言われるようになりました。

愛犬のことを考えれば、飼い主として良いドッグフードを探してあげたい気持ちは当然のことです。
ですが、そこで1つ間違えてしまうと、「ただワンちゃんを甘やかしているだけ」の状態に陥っている可能性があるのです。

愛犬の体質に合わないドッグフードであれば、無理に与え続けるわけにはいきませんが、「食べてくれないから」という理由だけで新しい商品を買ってくるのは、ワンちゃんのためにもよくありません。
飼い主としては、
「食べてくれないなぁ。このドッグフードは好みじゃないのかな?」
と思案して悩んでいるわけですが、肝心のワンちゃんのほうは、
「これを食べなければ、飼い主さんは別のおいしいものを持ってきてくれるかも!」
という学習をしてしまい、双方で認識の違いが生まれているかもしれないのです。

ドッグフードジプシーからの脱出・対処法

もし、今まで食べていたフードを食べない、残すようになったときは、体調不良も考えられますので、ひとまず様子を伺ってみてください。
念のため、下痢や嘔吐など、何らかの異常が出ていないかも確認してください。

特に健康状態に問題がなければ、いつもと同じ食事を変わらず与えて、また様子をみてみましょう。
このとき、「食べないから」といって、

  • すぐに別のドッグフードやおやつを与えることはしない
  • 食べ終わるのをゆっくり待つことはせず、時間を決めてフードを下げる

このようにしてみてください。

お腹をすかせてしまうのはかわいそうになりますが、1日程度食事がとれずとも、水分補給さえちゃんとしていれば、とりあえずは大丈夫です。(※何らかの疾患があるワンちゃんについては別です)
これは、「今ここで食べないと、今度はいつ食べられるかわからない」と教え、現状のドッグフードでしっかり食べてもらうようにするためです。
その上で、しつけの際にご褒美としておやつをあげるなどで、味のメリハリをつけてあげてください。

ドッグフード選びで再確認しておきたいこと

1.原材料の表記が明確であるか?
どんなに食いつきがよくても、体に悪い危険な原材料が配合されていたら意味がありません。かえって愛犬の健康を損ねる結果になります。
理想のドッグフードとしては、

このような商品がおすすめです。

パッケージに書かれた原材料はしっかり確認するとともに、わからないことや疑問があれば、公式サイトの確認やメーカーに問い合わせるなどで、はっきりさせておきましょう。

2.愛犬の体質と合っているか?
たとえば、穀物アレルギーのあるワンちゃんであれば、先述のグレインフリーは必須です。
使用されている肉類についても、体質に合わない、アレルギーの心配などがあれば、その肉を使っていないフードを選択する必要があります。
また、何らかの病気があるワンちゃんであれば、それに見合ったドッグフードを与えたほうがいい場合もあります。
愛犬の体質、体調などと照らし合わせ、場合によっては獣医師に相談するなどして、ドッグフードを選んでください。

ドッグフード選びは、犬のしつけと紙一重

いかがでしたでしょうか?
ドッグフードジプシーに陥っている状態は、言ってしまえば「飼い主と愛犬の意思疎通がうまくできていない」とも言える状態です。
お互いに言葉をすべて理解できたらいいのですが、そうはいかないのが現実です。
犬の習性を理解した上で、しつけと合わせてドッグフードの与え方に工夫をこらしましょう。