ドッグフードの原材料ビートパルプってなに?危険なの?入っていないドッグフードは?

ドッグフードの原材料ビートパルプ

ドッグフードによく使われている原料に、ビートパルプというものがあります。このビートパルプとはいったい何なのでしょう。知らない人も多いのではないでしょうか。
そこで今回はビートパルプについてまとめてみました。知っている人も知らない人も参考にしてください。

ビートパルプとは?

サトウダイコンの搾りカスのことをいいます。サトウダイコンはサトウキビと同じように砂糖の原料となる野菜です。サトウダイコンから砂糖を搾ったカス(ビートパルプ)は食物繊維が豊富で、家畜のエサとして主に使われていますが栄養価はほとんどありません。

ビートパルプが使われる理由

栄養価がないにもかかわらず、どうしてドッグフードによく使われているのでしょうか。理由は2つあります。

うんちを固くする
上記でも書きましたが、ビートパルプには食物繊維が含まれています。
みなさん食物繊維と聞くと「お通じがよくなる」というイメージを持っていると思いますが、食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があります。

水溶性食物繊維 海藻類、果物類
不溶性食物繊維 野菜類、豆類、イモ類、きのこ類(ビートパルプはこちら)

詳しく書くと難しくなるので割愛しますが、水溶性と不溶性のどちらか一方だと逆効果になることもあり、ビートパルプはうんちを固くするだけになってしまいます。
大切なのはリンゴとサツマイモを一緒にとるなど、水溶性と不溶性をバランスよくとることで「お通じをよくする」ことになります。

かさ増し効果
ビートパルプは「搾りカス」なので非常にコストが安くつきます。したがって、一般のドッグフードによく使われる穀物と同じで、かさ増し効果になっているといわれています。うんちも固くなって処理しやすくなり、一石二鳥といったところでしょうか。

ビートパルプが危険な理由

ドッグフードをつくる側には一石二鳥でも、犬にとっては危険なことがあります。

薬品が使われる
サトウダイコンから砂糖を搾りだす工程には2つの方法があります。ひとつは圧力をかけて丹念に搾りだす方法。もうひとつは硫酸系の薬品で溶かして搾りだす方法です。
ドッグフードに使用されるビートパルプは、コストがかからず効率よく抽出できる後者の方法で搾りだされています。怖いのはその薬品がビートパルプに残留している可能性があることです。

犬の健康状態がわかりにくい
ビートパルプはうんちを強制的に固くさせてしまうので、体の不調を示す軟便や下痢気味といった症状も出ない恐れがあります。

ほかにもある?犬に危険な材料

ドッグフードによく使用されるもので、犬に不要なもので危険といわれる材料はビートパルプだけではありません。

ビート繊維
「パルプ=繊維」のことなので、呼び名が変わっただけで同じものです。

セルロース
野菜や樹木含まれる、植物性繊維である物質を精製したものをセルロースと呼びます。セルロースは増粘剤などの食品添加物として使われ、ウェットタイプのドッグフードによく使われています。

穀物
一般のドッグフードや、特に安価なドッグフードに多い小麦やトウモロコシも犬には不要で危険といわれています。
もともと肉食で唾液にアミラーゼという酵素を持っていない犬は、でんぷんを含む穀物の消化ができません。また穀物はアレルギーを起こしやすい食材でもあります。

添加物
保存料や酸化防止剤、香料、着色料などの合成添加物は、ほとんどが犬に危険なものばかりです。最近では酸化防止剤に天然成分を使用したドッグフードもたくさんあるので、そちらを選ぶことをおすすめします。

食物繊維が豊富なおすすめドッグフード

ビートパルプのような栄養価のない食物繊維を使用せずに、栄養も食物繊維も豊富な食材を使用している、おすすめのドッグフードがあります。

カナガンドッグフード
ドッグフードカナガン
カナガンは主原料(一番配合の多いもの)に良質なチキンをたっぷり使って、穀物や添加物をはじめドッグフードに不要なものは一切使用していません。
水溶性食物繊維にはリンゴ、海藻。不溶性食物繊維にはサツマイモ、エンドウ豆を使用して便秘の犬に効果があります。さらに腸内環境を整えてくれるフラクトオリゴ糖配合なので、下痢の犬も便秘の犬もベストな状態にしてくれます。

モグワンドッグフード
モグワンドッグフード
モグワンの主原料はチキンとサーモンを使用しています。穀物を使用せず手作りごはんを目指してつくった、無添加ドッグフードです。
水溶性食物繊維にバナナ、リンゴ、海藻。
不溶性食物繊維にサツマイモ、エンドウ豆、ひよこ豆、カボチャなど使用しているので食物繊維が豊富に含まれています。

原材料ビートパルプについてまとめ

一般のドッグフードには「犬に危険」といわれるものや「犬に不要」といわれるものが、嫌というほど入っています。
その理由はほとんどが「コストを下げるため」です。安価なドッグフードをおすすめできない理由はそこにあります。
もちろん高いドッグフードがすべてよいものとは限りませんが、ある程度の金額は仕方がないのではないでしょうか。